藤沢の魅力は、その醸造所の多様性と街の歩きやすさにある。駅から徒歩圏内に個性豊かなタップルームが点在しており、ハシゴ酒が驚くほどスムーズだ。
南口の静かな路地裏に佇む隠れ家的なマイクロブルワリーでは、発酵タンクを目前に眺めながら出来立ての生ビールを味わえる。ガラス越しに見えるタンクの鈍い光、ステンレスのひんやりとした質感。カウンター越しにブルワーと直接会話を交わしながら飲む一杯は、まさに至福のひとときと言える。
一方、北口エリアにはカジュアルに立ち寄れるスタンディングスタイルのバールが増加中だ。仕事帰りの会社員から、サーフィン帰りの地元民、さらには噂を聞きつけて遠方から訪れた旅行者までが同じカウンターを囲む。タップから注がれる色鮮やかな液体が、見知らぬ同士の会話を自然と弾ませていく。