川栄李奈の名を茶の間に不動のものとしたのは、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』での主演抜擢だろう。3人のヒロインがバトンをつなぐ異色の朝ドラにおいて、彼女は最終走者であるひなた役を見事に演じきった。
時代劇の殺陣に挑むシーンで見せた真剣な眼差し、日常の葛藤を繊細に掬い取る表情の変化。NHKの朝ドラヒロインという重圧を跳ね返し、視聴者の喜怒哀楽を画面越しに揺さぶった演技力は、批評家からも絶賛を浴びた。「アイドル出身」という形容詞は、この作品を境に完全に「実力派女優」へと書き換えられたのだ。