四股名とは、大相撲の力士が土俵上で名乗る固有の名前です。その語源を遡ると、古代日本で用いられていた「醜名(しこな)」に行き着きます。「醜い」という漢字が使われていますが、決して容姿を卑下する言葉ではありません。古代において「醜(しこ)」は「強い」「逞しい」「恐ろしいほど頑強」という意味を持つ褒め言葉であり、悪霊や邪気を威嚇して祓うための霊的な強さを表していました。
また、土俵上で力士が力強く大地を踏み鳴らす所作「四股(しこ)」とも密接に結びついています。地中の邪悪な気を踏み鎮め、五穀豊穣や大地平安を祈る神事の動作と、力強い存在を表す名辞が融合し、江戸時代中期に相撲興行が定着する中で現在の「四股名」という表記と文化が確立しました。