この店のルーツを語る上で欠かせないのが、フォーシーズンズホテル香港の高級中華「龍景軒」で点心師を務めたシェフ、麦桂培(Mak Kwai Pui)氏の存在だ。彼が「一流の味をよりリーズナブルに日常へ届けたい」という情熱から立ち上げたのが、香港の添好運(Tim Ho Wan)である。
蒸し立ての湯気が立ち上るセイロ、職人がひとつひとつ手作業で包み込む繊細な皮、そして厳選された素材のうま味。職人技が凝縮された一つひとつのメニューには、妥協なき食へのプライドが宿る。世界中の食通を魅了した本場のストーリーが、今もここで脈々と息づいているのだ。