行政や医療機関の動きも加速している。日本産婦人科学会や厚生労働省は、妊婦のメンタルヘルスケアを周産期医療の最重要課題の一つとして位置づけている。健診時のエジンバラ妊産婦抑うつ質問票(EPDS)の導入など、メンタルの不調を早期に発見する体制整備が進む。
厚生労働省の主導する母子保健事業では、妊婦の孤立を防ぐための保健師による訪問指導や電話相談の拡充が図られている。精神的な限界を迎える前に医療介入や公的支援につなげる制度設計は整いつつあり、パートナーからのストレスで心身を病む妊婦を一人にさせないための社会構造づくりが急ピッチで進んでいる。