「飲みやすいから」と油断してグラスを空けると、瞬く間に強い酩酊感に襲われる最大の要因は、ベースとなる4大スピリッツの配合割合にあります。一般的なロングカクテルが1種類のスピリッツを炭酸水やジュースで割るのに対し、ロングアイランドアイスティーは世界を代表するアルコール度数40度の蒸留酒を4種類すべて等量で使用します。
標準的なバーにおける黄金比レシピの構成とアルコール内訳は以下の通りです。
【標準的な黄金比レシピ(1杯分)】
・ジン(40度):15ml
・ウォッカ(40度):15ml
・ホワイトラム(40度):15ml
・テキーラ(40度):15ml
・ホワイトキュラソー(40度):15ml
・フレッシュレモンジュース:15〜20ml
・シュガーシロップ:1tsp(約5ml)
・コーラ:適量(約40〜60ml)
上記を計算すると、アルコール度数40度の酒類だけで合計75mlも注ぎ込まれています。ここに含まれる純アルコール量は約24gに達し、これは厚生労働省が定める「1日の適正飲酒量(純アルコール20g程度)」を、わずか1杯で軽々とオーバーする数値です。仕上がり全体の液量は約150〜180ml程度となるため、氷が溶ける前の実質的なアルコール度数は約20〜25度に達します。
ビール(約5度)の4〜5倍、一般的なハイボールやジントニック(約8〜12度)の2倍以上の度数を持ちながら、アルコール特有のエタノール臭や刺激がレモンとコーラの甘酸っぱさで完全にマスキングされている点こそが、「レディキラー(無自覚に酔い潰れてしまうカクテル)」と呼ばれる所以です。