そうめんを茹でた後、時間の経過とともに一本一本が密着して一体化してしまう根本的なそうめん 固まる 理由は、小麦粉に含まれるデンプンの「糊化(こか)」と「再結晶化(老化)」にあります。
そうめんの主原料である小麦粉の約70%はデンプンで構成されています。沸騰した熱湯で茹でられる過程で、デンプン粒子は吸水して膨張し、糊(のり)状の粘り気を持つ性質へと変化します。この糊化したデンプンが麺の表面に溶け出し、冷める過程で水分を失いながら麺同士を強固に接着する接着剤の役割を果たしてしまうのです。
さらに、手延べそうめんの製造工程で使われる植物油の酸化皮膜や、茹で上がった後の水分蒸発が重なることで、麺同士の架橋構造が急速に強化されます。ただ水で軽く流す程度の処理では、表面に付着したデンプン糊を落としきれず、器に盛ってからわずか数分で頑固な塊が形成されてしまいます。