日本代表の指揮を執る森保一監督の息子たちがサッカーの道へ進んだのは、至極自然な流れだったと言える。父が現役時代および指導者としてキャリアを積み上げたサンフレッチェ広島の環境は、彼らにとって日常そのものだった。幼少期からトップレベルのフットボール文化に触れ、育成年代の名門であるサンフレッチェ広島ユースで技術とメンタリティを研鑽した経歴は、彼らの骨格を形作っている。
偉大な父親を持つ子どもたちが共通して直面するのが、「〇〇の息子」という偏見や周囲からの視線だ。しかし、彼らはそれを誇りとしつつも、安易に父親の威光に甘えることはなかった。グラウンドに一歩足を踏み入れれば、問われるのは個人の実力のみ。過酷な育成組織の競争を自らの力で勝ち抜いていった経験が、現在の彼らの確固たるアイデンティティにつながっている。