視聴者が最も落胆したのは、肝心のアクションシーンにおける「動きの少なさ」だった。原作『ザ・ファブル』の魅力は、主人公・佐藤明がコンマ数秒で敵を無力化する圧倒的なスピード感とリアルな格闘描写にある。しかし、アニメ版ではキャラクターが静止画のままスライドするような演出が目立ち、ネット上では「まるで紙芝居だ」と厳しい声が相次いだ。
制作を担当した手塚プロダクションは、これまでにも多くの名作を手掛けてきた名門だ。しかし、近年の過密なアニメ制作スケジュールやリソースの分散が、本作のクオリティに影を落としたことは否めない。特に銃撃戦や肉弾戦の緊迫感が伝わってこない演出は、原作のハードボイルドな世界観を期待していた層を大いに失望させる結果となった。