急成長を続けるeスポーツ産業の市場規模は右肩上がりの曲線を維持しており、広告・スポンサーシップ収入、放映権、マーチャンダイジングを軸とした強固な収益基盤が確立された。自動車メーカーや高級ブランド、大手金融機関がこぞってグローバル大会のメインスポンサーに名を連ねる光景は、もはや日常となっている。
この巨大経済圏が生み出すトッププレイヤーの報酬は、一般的なプロスポーツ選手に引けを取らない。世界のトッププロであれば、チームからの固定年俸に大会賞金、ストリーミング収益、個人スポンサー契約が加わり、年収が数億円規模に達する事例も日常茶飯事だ。日本国内においても、一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)によるプロライセンス制度の整備や法制度の整理が進み、国内トップクラスの選手が数千万円単位の年俸を稼ぎ出すプロリーグが複数定着している。
ただし、その華やかな表舞台の裏には過酷な生存競争がある。タイトルごとのゲームバランス調整(アップデート)によって一夜にして戦術が一変するリスクを抱え、結果を残せなければ即座に契約解除となるシビアな実力主義の世界だ。セカンドキャリアの形成や育成環境の整備など、プロスポーツとしての持続可能性をどう高めるかが現在の業界共通の課題となっている。