除菌目的で安易に用いられる不織布マスクへの消毒液噴霧について、感染症の専門家は強い懸念を示している。不織布フィルターの真骨頂は、静電気の力でウイルスや花粉といった微細な粒子を吸着する点にある。しかし、ここに消毒用エタノールが接触すると、液体の作用によって静電気の電荷がキャンセルされてしまう。
研究データの分析によれば、エタノールで処理されたフィルターのフィルター捕集効率は、新品状態の99%以上からわずか50%前後にまで急落した。外観上は清潔で綺麗になったように見えても、防護性能の面ではスカスカの網目を通しているのと変わらない状態に陥っているのが実態だ。