映画やドラマのキャスティングにおいて、意図的に「似ているキャスト」を配置する手法は珍しくない。例えば、回想シーンでの主人公の若かりし頃や、血のつながった姉妹役などだ。
ある大手制作会社のプロデューサーは匿名を条件にこう明かす。「観客に説明不要で『血縁関係』や『過去の同一人物』だと納得させるために、ビジュアルの類似性は最強の武器になる。二階堂ふみさんのような強いアイコン性を持つ女優に似た若手を起用することは、作品のリアリティを一気に引き上げるショートカットになるのです」。キャスティングの妙は、観客の無意識に働きかける心理戦でもある。