近年のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオは、古典的な男の子像を大きくアップデートしてきた。『ベイマックス』のヒロ・ハマダに見られるように、腕力や魔法の力ではなく、知性、創造性、そして何よりも「悲しみを受け入れる強さ」こそが新たなヒーローの資質として提示されている。
最愛の兄を突然の事故で失ったヒロは、復讐心に駆られてベイマックスを攻撃兵器へと改造しようとする過ちを犯す。しかし、ケア・ロボットであるベイマックスの温もりと仲間たちの支えによって、暴力ではなく人を救うために知恵を使う道を選択する。挫折を経験し、弱さをさらけ出しながらも前を向く等身大の姿は、多様性を重んじる現代のオーディエンスから絶大な共感を獲得した。