この制度が導入された背景には、一票の格差を是正するために実施された「合区」の問題がある。鳥取県と島根県、徳島県と高知県をそれぞれ1つの選挙区に統合した結果、自民党内などから「県出身の参議院議員が途絶えてしまう」という強い懸念が噴出した。
そこで当時の安倍晋三内閣のもとで与党主導の公職選挙法改正案が提出され、2018年に可決成立した。合区によって選挙区から立候補できなくなった候補者を比例代表で救済する受け皿を作ることが、制度創設の最大の狙いだったとされる。こうして導入された特定枠制度は、2019年の第25回参議院議員通常選挙で初めて実際の国政選挙に適用され、大きな波紋を呼んだ。