では、名付けの元ネタとなった「カニレーザー」とは一体どのような存在なのでしょうか。特撮史における立ち位置を振り返ると、非常に格式の高い重要キャラクターであることが分かります。
カニレーザーは、1973年に放送された『仮面ライダーV3』の第30話「必殺!ドクトルGの正体!?」に登場した秘密結社デストロンの大幹部「ドクトルG(ゲー)」の真の姿です。名優・潮健児氏が怪演したドクトルGは、「仮面ラァ〜イダァV3!」という独特のイントネーションで知られる屈指の人気幹部でした。その彼が儀式を経て変身した最終形態こそが、右手に強力なレーザー砲、左手に巨大なハサミを備えた怪人・カニレーザーです。
V3をあと一歩のところまで追い詰めた強敵であり、昭和ライダーファンにとっては忘れられない強烈なインパクトを残した怪人でした。名付け親となった友人がこのカニレーザーの名称を咄嗟に引き出し、「カズ」と合体させて「カズレーザー」と命名したセンスは、昭和特撮カルチャーが当時の若者文化に深く根付いていた証左とも言えます。