画面越しの世界を色彩に変える画家・辰巳菜穂の全貌|「Street View Journey」が捉える記憶と空間

画面越しの世界を色彩に変える画家・辰巳菜穂の全貌|「Street View Journey」が捉える記憶と空間

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辰巳菜穂の作品をひと目見て強く印象に残るのは、その際立った色彩感覚だ。特に、彼女の画面を支えるベースカラーとしての「淡いピンク」はトレードマークと言える。

空や影、地面の表情に絶妙なピンクのトーンを込める。これにより、描かれた風景は実在の場所でありながら、どこか夢想的なパラレルワールドのような浮遊感を獲得する。現実の風景を忠実に写し取るのではなく、彼女というフィルターを通して色の波長が再調整されているのだ。

鮮やかな色彩と構図で魅せる辰巳菜穂のキャンバス作品

さらに、鮮烈な「黄色」や「赤」がアクセントとして使われる。道路標識や消火栓、建物のひさしなどに施された原色は、淡い背景の中でパキッと立ち上がり、視線を強く引きつける。

建築的アプローチが支える影の表現

構造的な光と影の扱いも巧みだ。強い日差しが落とす斜めの黒い影。影自体を一つの独立した抽象的な「形」として捉え、キャンバス上に配置する。この鋭い造形感覚こそ、建築デザインを学んだ彼女ならではの強みだ。影が空間を引き締め、作品全体にポップでありながら締まった緊迫感を与える。

井上 凛
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井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。