長年にわたり地域の観音堂として守られてきた会津さざえ堂は、1996年に文化庁によって国重要文化財に指定された。釘を使わずに複雑な木組を組み上げる日本の伝統技法と、立体的な動線空間の見事な融合が評価された結果である。
西洋建築史において二重螺旋階段といえば、フランスのシャンボール城(レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチが由来とされる)が有名だ。しかし、木造でスロープ式の二重螺旋を実用建築として完成させた例は、世界中を探しても会津さざえ堂しか存在しない。海外の建築学者からも「異次元の木造幾何学」と絶賛される所以である。