中村玉緒の現在と晩年|施設入所と家族の確執・86年の激動人生

中村玉緒の現在と晩年|施設入所と家族の確執・86年の激動人生

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『さんまのSUPERからくりTV』で爆笑をさらった「お祈りポーズ」や、パチンコ・麻雀好きを隠さない奔放なエピソードの数々は、計算された演出ではなく彼女の素の人間性そのものでした。共演した明石家さんまは後年のインタビューで、「玉緒さんはどんな無茶振りにも嫌な顔一つせず、現場の空気を一瞬で明るくしてくれた」と語っています。

当時の制作スタッフの手記や証言を検証すると、玉緒のプロフェッショナリズムは現場で際立っていました。どれほど過酷なロケであっても愚痴を漏らさず、ADや末端の照明スタッフにまで丁寧に頭を下げて挨拶を交わす姿が日常茶飯事でした。そこには、幼少期から歌舞伎の裏方たちを見て育った梨園の娘としての礼儀作法と、「仕事があることへの感謝」が骨の髄まで染み付いていた背景があります。

手記の中で玉緒は、次のように述懐しています。

「勝先生(勝新太郎のこと)は私に大きな宿題を残していかはりましたけど、そのおかげで私はさんまさんや若いスタッフの皆さんに出会えて、新しい人生を歩ませてもらいました。恨みごとなんて一つもあらしまへん」

自身の苦境すらも周囲への感謝へと転換するその姿勢こそが、長年にわたって視聴者や共演者から熱烈に愛され続けた根源でした。

橋本 菜々子
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橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。