ハンデの数値を誰がどのように算出しているのか、その背景には高度な数理統計モデルと現場の生々しいリアルデータが存在します。国際的なブックメーカーやスポーツデータ企業では、セイバーメトリクスの発展形であるピタゴラス勝率(得失点から期待勝率を導く数式)、投手の真の能力を示すFIP(守備から独立した投球指標)、打線のwRC+(球場補正を加えた得点創出能力)などをアルゴリズムに組み込み、まずベースとなる数値を弾き出します。
しかし、数字だけで完結しないのが野球の深淵です。23年を超える予想実績を誇る老舗掲示板『Id Baseball』の分析指針にもある通り、ハンデを実戦に落とし込むプロは「予告先発の相性」「球場特性」「日程と移動の負荷」という3つの決定的要素を徹底して織り込みます。例えば、エース級投手が登板する場合でも、対戦相手の主力打者との過去3年間の被打率が3割5分を超えている場合、ハンデは通常より控えめに設定されます。また、狭い本塁打量産球場なのか、外野が広く投手に有利な球場なのかによっても1点の重みが劇的に変わるため、計算式には球場ごとの得点環境係数が乗算されます。