家庭での染み抜き術を成功させたとしても、保管環境が変わらなければシミは再び姿を現す。日本が誇る書物の殿堂である国立国会図書館では、温湿度管理と空調システムによって収蔵品を厳重に保護している。
また、日本図書館協会が発行する保存ガイドラインでも示されている通り、本を長持ちさせるための理想的な環境は「温度20度前後、湿度50%〜55%」だ。特に湿度が60%を超えると、カビの胞子が活性化し、フォクシングの進行速度が跳ね上がる。
一般家庭の書斎や押入れでこの数値を保つには、エアコンの除湿機能を活用しつつ、定期的な陰干しを行うことが欠かせない。直射日光に含まれる紫外線は紙の黄ばみを加速させるため、必ず風通しの良い日陰でページをパラパラとめくって風を通すことが肝要だ。