1982年に静岡市で創業した「チェリービーンズ」は、アメリカ西海岸のオールドダイナーを思わせるカジュアルな空間と本格的なバーガー&ポテトで若者文化を牽引してきました。静岡市街地で青春時代を過ごした地元民にとって、「映画館の前後や放課後にチェリビのポテトを食べる」ことは一種の通過儀礼とも言える定番のライフスタイルです。
静岡のソウルフードとして定着した最大の要因は、一度食べたら忘れられないチェリービーンズ特有のスパイス味付けにあります。一般的なフライドポテトのように塩のみで味付けするのではなく、門外不出のブレンドスパイスを紙袋の中で豪快にシャカシャカとポテト全体へ均一に絡ませるスタイルを採用しています。
このスパイスは、ガーリックやオニオンの力強い旨味、ブラックペッパーのピリッとした刺激、パプリカやオレガノなどのハーブ類、そして程よい塩味と隠し味の甘み・旨味調味料が絶妙な比率で調合されています。味覚心理学の視点で見ても、「高油分×適度な塩分×アミノ酸の旨味×刺激的な香り」という組み合わせは、人間の脳内報酬系を強力に刺激し、満腹感を超えて「もう一口」を欲する構造を生み出しています。これが、ネット上で「チェリビのポテトには中毒性がある」と語られる科学的な正体です。