世界的な売上規模を誇るイオングループだけに、創業家・岡田家の資産や株式保有状況についても関心が集まります。一般的な同族企業であれば、創業家が発行済み株式の大半を握り、絶対的な権力を振るうケースが散見されます。
しかしイオンの場合、岡田家全体の株式保有比率は極めて抑制的です。公益財団法人イオンワンパーセントクラブや岡田文化財団などの公益機関、ならびにグループ従業員持株会や機関投資家が広く株式を保有しており、特定の個人や一族が私物化できない高度に分散された資本構成が設計されています。
創業家個人の資産も富豪ランキングの上位を独占するような突出した形ではなく、社会還元や文化支援への拠出に充てられてきました。「私利を追わず、公に尽くす」という岡田屋時代からの商法精神が、現代の上場企業における先進的なガバナンスコードと見事に一致している点が、イオンという企業の特筆すべき強みです。