ウイルス病(黄化葉巻病など)を媒介する厄介なタバココナジラミや、葉肉を掘り進んで白い筋状の食害痕を残すハモグリバエ(通称エカキムシ)の脅威も深刻化している。葉の光合成能力を奪うこれらの微小害虫に対し、農業・アグリテックの現場ではテクノロジーを駆使した資材革新が進む。
住友化学園芸株式会社をはじめとする園芸薬品メーカーは、植物本来の力を引き出しつつ環境負荷を抑えた持続可能な殺虫殺菌剤や、特殊な波長で害虫を混乱させる反射マルチフィルムの開発に注力している。さらに、国の研究機関である農研機構(農業・食品産業技術総合研究機構)でも、特定の色に誘引される虫の習性を利用した黄色粘着トラップの配置最適化や、LED光を活用した防除システムの検証が進む。ハイテク資材と基礎生態学の融合が、これまでにない高精度の防御壁を作り出している。