メディアの変遷は、怪異の消費スタイルを劇的に変革した。テレビ放送の黄金期を支えた『世にも奇妙な物語』は、日常のルーティンがふとした拍子に狂い出すシュールレアリスムを茶の間に届け、オムニバス形式のストーリーテリングを確立した。
そして2000年代以降、ネット掲示板から生まれた都市伝説が映像文化の主役へと躍り出る。その象徴たる映画『きさらぎ駅』は、一人称視点(POV)のゲーム的没入感を融合させ、観客自身が異界へ迷い込んだかのような疑似体験を作り出した。
文字による書き込みから始まったインターネットミームが、検証動画や配信カルチャーを経て商業映画へと結実する。受け手が能動的に謎解きへ参加する構造こそが、現代のホラー体験をこれほどまでにスリリングなものにしている。