全日本女子プロレスの最盛期、観客の視線を一瞬で奪い去ったのが彼女のダイナミックな空中殺法だった。相手の予測を遥かに超えるスピードでトップロープを駆け上がり、コーナー最上段から放たれるドロップキック。単に華やかであるだけでなく、30分、40分と続く長時間の死闘であってもスピードが一切落ちない人間離れしたスタミナは、まさに脅威の一言に尽きた。
試合終盤になればなるほど動きが冴え渡り、驚異的な粘り強さでカウント2.9から肩を上げ続ける。その姿は、昭和から平成へとまたがる激動のリングで、観客を熱狂の渦へと巻き込む最大のカリスマだった。