桐葉菓を生み出したのは、日本三景の一つとして名高い厳島神社(宮島)の地で昭和初期から暖簾を掲げる「株式会社やまだ屋」だ。長年培ってきたもみじ饅頭作りの確かな技術を土台にしつつ、守りに入ることなく新しい時代の看板商品を模索し続けてきた。
代表取締役の山田総一郎氏をはじめとする職人たちが目指したのは、既存の土産菓子の延長線上ではない、まったく新しい食体験の創造だった。和菓子製造業の現場において、生地の配合や火入れの温度管理はわずか1ミリ、1度の狂いが仕上がりを大きく左右する。妥協を許さない試行錯誤の末に完成したのが、四角い座布団のような愛らしい形に包まれたこの逸品である。
宮島という歴史ある聖地で伝統を守りながらも、職人の果敢な挑戦心が生み出した結晶。それが桐葉菓の確かなバックボーンとなっている。