さらに制作陣を驚かせたのは、クリエイティブアドバイザーとして世界的アニメーション監督の新海誠が参加している点だ。空と光のグラデーションを描き続けてきた彼が、今回挑んだのは「光ではなく、影の美学」。アニメーション業界で培われた圧倒的な色彩設計の美学が、実写映像のディレクションにどのように注入されているのか。
「新海監督の参加により、実写映画のフレームに光と影のレイヤーが新次元の精度で重ねられた」と東宝の制作幹部は語る。映画産業全体が配信プラットフォームへの移行とグローバル化の波に洗われる中、実写とアニメーションの表現手法が高度に交差する本作は、日本の映像表現が世界に叩きつける新たな挑戦状に他ならない。