現代のレシピ検索を牽引するクックパッドやクラシルといったプラットフォームを覗くと、「キャベツ大量消費」「時短お好み焼き」といったキーワードとともに、フードプロセッサーを使ったみじん切りレシピが数多く投稿されている。確かに手軽さという点では圧倒的だが、ここに大きな落とし穴が存在する。
高速回転するブレードで粉砕されたキャベツは、細胞が広範囲に押し潰され、断面から大量の水分とエグみを放出してしまう。結果として、粉の量を増やさざるを得なくなり、どっしりと重い「粉モノ」へと変貌してしまうのだ。手動で引くように切る一枚の包丁作業には、機械では再現できない明確な理由がある。デジタルレシピの普及によって手軽さが増した現代だからこそ、原点である「正しい包丁の入れ方」が持つ価値が際立つ。