トップ交代劇を経て舵取りを担うNTTドコモの前田義晃社長にとって、ネットワーク品質の奪還は最優先の経営課題だ。同社は巨額の設備投資を投じ、「5Gネットワーク改善プロジェクト」を全面推進している。
プロジェクトの核心は、全国数万箇所におよぶ基地局の個別チューニングと、高密度な「セル小型化」だ。従来の大まかなエリアカバーから脱却し、AIを活用したリアルタイムのトラフィック分散を実施。都市部の繁華街や駅構内を中心に、Sub6の専用基地局を追加増設する泥臭い作業が昼夜を問わず続けられている。改善の兆候は見えつつあるものの、ユーザーのデータ消費量の伸びがそれを上回るスピードで進むため、イタチごっこの様相を呈しているのが実情だ。