広末涼子が生まれ育ったのは、南国の風が吹き抜ける高知県高知市だ。太平洋に面したこの地で、彼女は活発でまっすぐな少女時代を過ごした。彼女の父親は地元で雑貨やインテリア関連のショップを営む商人で、デザインセンスに優れ、妥協を許さないプロ意識を持った人物として知られている。一方、母親は家庭をしっかりと守りながらも、子供たちの自主性を何よりも尊重するしなやかな強さを持っていた。
地方の平穏な家庭でありながら、家の中には常に音楽やアートが溢れていたという。嘘をつかないこと、挨拶を忘れないこと、そして他者への感謝を怠らないこと。父親から叩き込まれた商売人としての誠実さと、母親が注ぎ続けた無条件の愛情。高知の豊かな風土とこの健全な家庭環境こそが、後に彼女が見せる芯の通った人間性の原動力となった。