万有引力の着想を得たとされるアイザック・ニュートンも、白熱電球の実用化に向けて数千種類ものフィラメント素材を試し続けたトーマス・エジソンも、特別な実験室だけで思考していたわけではない。彼らを突き動かしたのは、目の前の現象に対する愚直なまでの好奇心だ。
かつて人気を博したNHKの科学番組『すイエんサー』が証明したように、「日常の素朴な疑問」は科学的な思考法を身につける最高の教材である。例えば、「ホットケーキを誰よりもふっくら膨らませる焼き加減の法則」を、炭酸水素ナトリウムの熱分解という化学の視点で解き明かす。身近な題材を学問的な理論へと昇華させる力こそ、見る者を惹きつける強力なフックとなる。