バッテリー上がりの窮地を瞬時に打破する裏ワザ。それが、最新の自動車整備ノウハウに裏打ちされた正しい手順の実践だ。テキトーに車を押してクラッチを繋ぐだけでは、エンジンがかからないばかりか、貴重な愛車を傷める原因にもなりかねない。確実に始動させるための基本ステップを頭に叩き込もう。
手順の第一歩は、キーを「ON」の位置(電装品に通電する状態)へ回すこと。ここを忘れると、いくら勢いよく車体を動かしてもプラグに火花が飛ばない。次にクラッチを踏み込み、ギアを「2速」または「3速」に入れる。発進時によく使う1速を選びがちだが、1速は減速比が大きすぎるため、クラッチを繋いだ瞬間に強烈なエンジンブレーキがかかり、駆動輪がロックして車体がガツンと止まってしまうからだ。
仲間や協力者の手を借りて車体を押し出し、時速10kmから15kmほどの速度に達したら、クラッチペダルを「ポン」と素早くつなぐ。同時にアクセルペダルを軽く踏み込むのがコツだ。タイヤの回転力がトランスミッションを逆流してクランクシャフトを回し、エンジンが息を吹き返す。始動した瞬間に間髪入れずクラッチを再び踏み込み、アクセルを軽くあおって回転数をキープすることが、失敗を防ぐ最大のポイントとなる。