かつては地元住民の日常の止まり木に過ぎなかった焼き鳥を、全国区のブランドへと押し上げた立役者が「久留米焼き鳥学会」だ。有志が集まり、一軒一軒の個性を尊重しながら「日本一の焼き鳥の街」としての魅力を体系化してきた。
その集大成が、毎年秋に開催される「久留米焼き鳥フェスタ」である。会場には市内屈指の名店が一堂に会し、何十台もの焼き台からもうもうと煙が立ち上る。県内外から数万人規模のファンが押し寄せ、串を片手に地酒やクラフトビールを煽る光景は圧巻のひと言だ。単なる一過性の町おこしではなく、市民のプライドと食文化への愛着がフェスタを熱狂の渦へと変えている。