味噌一を語る上で欠かせない文化遺産とも呼べる仕組みが、卓上に置かれた「カンパ缶」によるセルフサービスシステムです。
このシステムは、店内に設置された募金箱(カンパ缶)に「1品につき20円以上」の善意のお金を投入することで、大皿に盛られた「味付玉子(味玉)」や「火吹メンマ」を小皿に取って自由に食べられるというものです。集まったカンパ金は、交通遺児育英会や地域福祉のためのチャリティーへと寄付される仕組みになっています。
提供されている「味玉」は、黄身がしっとりと半熟に仕立てられ、だしの味が中心まで染み込んだ絶品です。一方の「火吹メンマ」は、ラー油と唐辛子でしっかりと辛味がつけられており、これ単体でビールのアテになるほどのクオリティを誇ります。純正ラーメンの上に火吹メンマをたっぷり乗せて自分好みの辛さに調整したり、味玉をスープに浸して割ったりと、食べ手の自由度を高める名脇役です。
性善説に基づくこの信頼のシステムは、平成から令和の時代を経ても変わることなく受け継がれており、常連客の間では「小銭を多めに入れて応援する」という粋な心意気が暗黙のマナーとして根付いています。