当取材班が入手した未公開の捜査資料には、加害者が取り調べに対し語った生々しい供述調書が含まれていた。男は「相手が自分を愚弄した」「道を譲らない姿勢に怒りが収まらなかった」と主張し、身勝手な被害妄想を拡大させていた。警視庁による詳細な分析によれば、自己の優位性を誇示したい欲求と日常のフラストレーションが結合した結果、ハンドルを握ることで攻撃性が異常増幅されたという。
警察庁が蓄積した過去の分析データも、こうした犯行が突発的な発作ではなく、ドライバー個人の歪んだ正義感や特異な支配欲に起因することを示している。車という「鉄の鎧」に守られた瞬間、加害者は自らを絶対的な法と錯覚し、執拗な威嚇へと突き進むのだ。