なぜ全19話で打ち切りとなったのか。その最大の要因として長年語られてきたのが、あまりにも容赦のない過激な銃撃戦や暴力的描写に対するスポンサーや局内からの反発だ。70年代半ばの日本社会は、テレビの暴力表現に対して急速に厳しい目を向け始めていた。若者の鬱屈したエネルギーをストレートにぶつける中野刑事(松田優作)の殺気立った立ち回りは、一部の視聴者に衝撃を与える一方で、PTAや市民団体からの批判の標的となったのである。
さらに、主演ふたりの過密スケジュールや、後番組へのスムーズなバトンタッチという制作上の戦略的都合も重なっていた。2026年現在の視点で当時の制作記録や関係者の手記を再検証すると、全26話(2クール)の予定が19話に短縮された背景には、表現の限界に挑み続けた現場と、お茶の間の良識を守ろうとする局側との激しい摩擦が存在していたことが浮き彫りになる。単なる「不人気による打ち切り」という言葉では括りきれない、時代の熱量ゆえの必然的幕引きであったと言えるだろう。