過酷な国際大会で数々のドラマを生んだ「パリ五輪スポーツ栄養指針」では、従来の画一的な栄養補給ではなく、個人の代謝特性や環境要因に合わせたコンディショニングが強く推奨された。暑熱環境下での水分・ミネラル補給と糖質摂取をいかにリンクさせるかというテーマは、世界中のスポーツ科学者の間で活発に議論されている。
日本の競技スポーツの総本山である国立スポーツ科学センターでも、最新のエビデンスに基づいた栄養介入の研究が進む。最新のデータによると、試合直前に過度な高脂質食を摂ると、腸内環境の乱れや体温上昇時の胃もたれを引き起こすリスクが著しく高まることが実証されている。科学的アプローチを取り入れた食事調整こそが、本番での再現性を高める唯一無二の武器なのだ。