欅坂46の内部崩壊を語るうえで避けて通れないのが、絶対的センター・平手友梨奈の存在と、2026年1月に発表された異例の「脱退」です。一般的なアイドルグループで用いられる「卒業」という円満な表現ではなく、本人の強い意志が滲み出る「脱退」という言葉が選ばれた背景には、グループが抱えていた深刻な機能不全がありました。
文春報道のなかでも明確に記述されていたのは、「平手友梨奈自身はいじめに直接関与していなかった」という点です。むしろ平手自身もまた、グループの過剰な象徴として祭り上げられ、心身を極限まで削りながらパフォーマンスを続けていました。
しかし、問題は「平手を取り巻く周囲の空気」にありました。秋元康氏をはじめとする制作陣や運営が平手の圧倒的な表現力に依存し、すべての楽曲や世界観が彼女を中心に構築されるなかで、メンバー間には「平手を絶対視し信奉するグループ」と「方向性や待遇に疑問を抱くメンバー」との間に目に見えない深い溝が生まれていました。
いじめ報道で槍玉に挙げられた行動の多くは、「平手が命を削って作っている世界観を、個人活動志向の強い今泉が乱している」という、歪んだ忠誠心から生じた排除行動であったと関係者は証言しています。平手自身が望んだわけではない「神格化」が、皮肉にもグループ内の同調圧力を極限まで高め、異分子を許さない閉鎖的な空間を作り出してしまったのです。
2026年1月、平手友梨奈の脱退と同時に、織田奈那、鈴本美愉の卒業、佐藤詩織の一時活動休止が同時に発表されました。この連鎖的な主力メンバーの離脱は、欅坂46という組織がもはやひとつのチームとして機能していなかった動かぬ証拠といえます。