水球は「水中の格闘技」と称される。足がまったくつかない深さのプールで、選手たちは試合時間約32分間にわたり巻き足で身体を浮かせ続け、重いボールを片手でコントロールしながら激しいコンタクトに耐えなければならない。
慶應水球のトレーニングは極めて過酷だ。基本となるのは週6日の二部練習体制である。早朝7時からの朝練ではスイム力の底上げとファーストブレイク(速攻)の脚力を鍛え上げ、夕方の部ではボールを用いたフォーメーション練習や対人コンタクトの強度を高める。
スタミナと戦術IQの両立
ただ泳ぐだけでは勝利を掴めない。慶應水球が重視するのは「トランジションの早さ」と「空間認識能力」だ。水中での激しい揺さぶりの中でも常に周囲のポジションを把握し、一瞬の隙を突いてパスを通す。そのため、体幹トレーニングやウェイトトレーニングも緻密に組み込まれており、ベンチプレスやスクワットといった数値管理によってフィジカルの底上げが図られている。