赤ちゃんの頭の骨は、生まれた時点で一枚の硬い殻のように固まっているわけではない。狭い産道をしなやかに通り抜けるため、複数の骨がわずかに重なり合える独特の構造を持って世に出てくる。
頭頂部付近にある大きな菱形の隙間を「大泉門」、後頭部寄りにある小さな三角形の隙間を「小泉門」と呼ぶ。触れると柔らかく、時に脈打つように上下するこの部分は、脳が急激に大きくなるスペースを確保するための自然な仕組みだ。特に後頭部に位置する小泉門は、生後2ヶ月から3ヶ月頃にかけて自然に閉じていく。骨の繋ぎ目が波打っていたり、指先で触れた際に少し窪んで感じられたりしても、機嫌が良く元気であれば心配いらないケースがほとんどだ。