実際に桐無垢材を採用した注文住宅に暮らす施主の口コミや現場の施工事例を分析すると、明確なメリットと避けられないデメリットが浮き彫りになります。
施主が実感する3大メリット
第一に挙げられるのが「素足生活の快適性」です。一般的な木材に比べて衝撃吸収性が高く、歩行時の膝や腰への負担が大幅に軽減されます。高齢者のいる世帯や、ハイハイ期の乳幼児がいる家庭において高い評価を得ています。
第二に「圧倒的な調湿と防虫・消臭効果」です。タンスに桐が使われてきた歴史の通り、桐にはタンニンやセスキテルペン類といった天然成分が含まれており、カビやダニを寄せ付けにくく、ペット臭や生活臭を吸着・分解する働きがあります。
第三に「優れた耐火性能」です。桐は着火点・発火点が高く、万が一の火災時にも表面が炭化して内部まで火が通りにくい特性を持っており、防災面でも優れた安全性を誇ります。
見落とせない3大デメリットと注意点
一方で、最大の課題は「傷つきやすさ」です。子どものおもちゃを落としたり、硬い缶を角から落としたりするだけで、容易に凹み傷がつきます。キャスター付きのオフィスチェアをそのまま使うと、数ヶ月で走行痕が残るほどです。
また、「紫外線や油分による経年変色」も挙げられます。新築時の白木の美しさは数年で飴色から深い黄金色、場合によっては渋みのある灰褐色へと変化します。この色の移り変わりを「劣化」と捉えてしまう人には耐え難いストレスになります。
さらに、施工難易度の高さから、「施工できる工務店が限られる」点もデメリットです。無垢材特有の伸縮率を計算した留め方や、適切な乾燥処理が施された木材を取り扱うノウハウが不可欠となります。