一部の批評家は、スヤリス姫のキャラクター性を「ドラえもんの道具を手に入れた、行動力マックスののび太」と評する。のび太は道具を悪用して自滅するのがお約束だが、スヤリス姫は自ら道具を作り出し、魔王城のパワーバランスを崩壊させるほどの実力を行使する。つまり、依存する側(のび太)と提供する側(ドラえもん)の役割が、彼女一人の中に同居しているのだ。
この自己完結型の暴走劇こそが、作品の最大の魅力である。ドラえもんが「しょうがないなァ」とため息をつきながら道具を出すのに対し、スヤリス姫は自らハサミを握りしめて魔物に襲いかかる。このアクティブすぎる「のび太化」が、現代のストレス社会を生きる視聴者にとって、奇妙な爽快感として映るのだろう。