木村花さんに対するネット上の激しい攻撃の直接的な引き金となったのが、通称「コスチューム事件」です。同居していた男性メンバーが、花さんにとって命とも言えるオーダーメイドの試合用プロレス衣装(約10万円相当)を洗濯乾燥機に誤って入れ、縮ませて色落ちさせてしまったことに端を発します。
第38話では、悲嘆に暮れた花さんが男性メンバーの態度に対して激怒し、相手が被っていた帽子をはね飛ばす激しい口論シーンが克明に放送されました。視聴者の間では「感情的すぎる」「暴力的だ」といった一方的な批判が噴出し、彼女のアカウントには連日数百件から数千件規模の罵詈雑言が殺到する事態となりました。
だが、その裏側で囁かれていたのが番組制作におけるヤラセ・過剰演出疑惑です。遺族側や同居メンバーの証言、さらには花さんが生前友人に遺していたLINEメッセージによって、制作スタッフによる強烈な誘導が存在していた実態が明らかになりました。
花さんが友人に送っていた生々しいメッセージには、次のような苦悩が綴られていました。
「スタッフに『ビンタしろ』と煽られた」「プロレスラーらしく激しく怒って場を盛り上げてほしいと要求された」――。心優しい本来の性格と、番組が求めるアグレッシブなヒール役との間で引き裂かれ、精神的に追い詰められていた現場の状況が浮き彫りとなっています。