インターネット上のQ&Aサイトなどでは「風速10mくらいならちょっと風が強い程度で普通に出かけられる」といった誤った言説が散見されますが、これには大きな落とし穴があります。
第一の盲点は「地形とビル風による局所的増速(ベンチュリ効果)」です。高層ビルが立ち並ぶ都市部や、山と山に挟まれた谷筋、高速道路の防音壁が切れる橋梁部分では、風の通り道が狭まることで流速が1.5〜2倍に加速します。気象台の観測データが10m/sであっても、あなたが立っているその場所では局所的に風速20m/s近いビル風が吹き荒れているケースが珍しくありません。
第二の盲点は「体感温度の急激な低下」です。気象物理学の知見では、風速が1m/s増すごとに人間の体感温度は約1度低下するとされています。仮に気温が15度あっても、風速10mの風に晒され続けると体感温度は5度前後の真冬並みに冷え込みます。防寒対策を怠れば、レジャー中の急激な体温低下や判断力低下を招くため十分な注意が求められます。
【プロの結論】外出・イベント決行か中止か?後悔しない判断基準
風速10mの予報が出ている際、予定をどうすべきかの客観的判断基準は明確に分かれます。
【予定通り進めても比較的安全なケース】
・地下鉄や頑丈な屋内施設を中心とした移動・レジャー
・重量のある大型普通自動車での幹線道路(一般道)の移動
※ただし、レインコートの携帯とベランダの片付けは必須要件です。
【即座に計画を変更・中止すべきケース】
・テント・タープを使用するキャンプ、野外バーベキュー、焚き火
・ロードバイク、原付バイク、子乗せ自転車での長距離移動
・海釣り、プレジャーボート、小型船舶の出航
・高架橋や湾岸部を通行する高速道路での軽ハイトワゴン・ミニバンの運転