夜明け前のボゴタ。住民の多くが眠りに就いていた時刻、アラートが響き渡る間もなく激しい水平揺れが街を襲った。震源は首都の南西約40キロメートル、地表に近い浅い断層だ。衝撃波はダイレクトに地表へと抜け、高層住宅の窓ガラスを粉砕し、街灯の光を一瞬で消し去った。
「地底から巨大な怪物が突き上げてくるようだった」。市内のマンション12階で被災した現地ジャーナリストのフアン・カルロス氏は電話取材にそう声を震わせた。部屋の家具はことごとく倒れ、壁面には筋状の亀裂が走ったという。上空には救援ヘリのローター音が途切れることなく響き、夜を徹した生還者の捜索が続けられている。