裁縫における最大の挫折ポイントは、複雑なカーブを伴う型紙のトレースや、ズレやすいファスナーの縫い付けにあります。枕カバー作りで初心者がまず挑戦すべきなのは、布を折りたたんで重ねるだけの「封筒式(合わせ式)」と呼ばれる構造です。
この手法では、1枚の長い長方形の布を用意し、両端を三つ折りにして縫った後、中表に合わせて両脇を直線縫いするだけで完成します。ファスナーやボタンなどの硬いパーツを一切使用しないため、寝返りを打った際に顔や頭へ金具が当たるストレスがありません。また、小さな子どもが使うキッズ用寝具としても安全性が極めて高いのが特徴です。
ミシンを使えば直線縫い2本と端処理だけで作業時間は実質10分前後。ミシンがない家庭でも、並縫いや半返し縫いを用いた手縫いで30分ほどあれば頑丈に仕上がります。手順の簡潔さと使い勝手の良さを両立した、最も合理的で失敗のない仕立て方といえます。