実際のところ、このメニュー単体での利益はほとんどない。むしろ、原材料費と人件費を合わせれば赤字に近い状態だという。しかし、これこそが緻密に計算されたマーケティング戦略である。客はこの圧倒的なコスパを求めて来店し、結果としてドリンクやサイドメニュー、他の高利益率な肉を追加注文する。
「タンだけを食べて帰るお客様はほとんどいません」とスタッフは明かす。自家製のキムチや、利益率の高いハイボール、レモンサワーが飛ぶように売れることで、店舗全体の粗利率は健全な水準に保たれている。看板メニューを最強の広告塔に仕立て上げることで、広告宣伝費を一切かけずに集客する手法だ。