沈黙を守り続けてきたキャンパスの裏側で、一体何が起きていたのか。捜査関係者への徹底取材により、事件の全貌が徐々に浮き彫りになりつつある。東京地方検察庁と警察の緊密な連携によって進められた捜査は、緻密に積み上げられた資金流用のデータと関係者の供述によって一気に加速した。
押収された膨大な電子データには、長年にわたって隠蔽されてきた不正な資金移動の証跡が克明に刻まれていた。捜査当局は数年前から疑いの目を向け、関係人物の行動履歴や金融口座の動きを精緻に分析。表面上は厳格なガバナンスが敷かれていると見られていた研究機関の足元で、自浄作用が完全に麻痺していた実態が露呈した格好だ。