自律神経のセルフリセット法は強力なアプローチですが、万人に同一の方法が通用するわけではありません。現在の病態ステージに応じて、セルフケアで対応すべき人と、速やかに専門医療機関へアクセスすべき人の境界線を明確にしておく必要があります。
【セルフケアで劇的な改善が見込める人】
・日中の多忙や直近の環境変化によって、一時的に睡眠不足や緊張が続いている人
・呼吸法や入浴法を試した際、わずかでも「身体が緩む感覚」を自覚できる人
・健康診断や血液検査で器質的な異常(甲状腺機能亢進症や不整脈など)が否定されている人
【セルフケアに固執せず、受診を急ぐべき人】
・安静時に突然、激しい胸痛や脈の結滞(脈が飛ぶ)、失神を伴う動悸が発生する人
・体重の急激な減少、発熱、激しい手の震えなどが長期間持続している人
・食事や水分すら喉を通らず、日常生活や就業が完全に破綻している人
心臓疾患や内分泌系の疾患が背後に隠れている場合、自律神経の乱れと自己判断して放置することは極めて危険です。異変を感じた際は循環器内科や内科を受診し、器質的異常がないことを確認した上で、心療内科や自律神経専門外来での包括的治療を選択してください。