きっかけは、ある海外の人気インフルエンサーが投稿した一本のダンス動画だった。エッジの効いたエレクトロサウンドに乗せて、どこか影のあるフレーズが流れる。瞬く間にミリオン再生を記録したその動画を機に、若者たちの間で「この曲は何だ?」と捜索が始まった。インターネットの海を遡った彼らが行き着いたのが、2009年に発表された伝説的ボカロ曲である。
今やTikTokやYouTube Shortsでは、この曲のテンポアップバージョンやリミックスが日常的にタイムラインを埋め尽くしている。かつてのニコニコ動画黄金期を彩った名曲が、プラットフォームを変えて令和の若者の心を鷲掴みにしている事実は、音楽業界にとっても極めて興味深い現象だ。